「松山鏡」 鏡を知らない人達の物語

matsuyama04.jpg越後新田松山村、最近十日町市に編入されましたが、今でも山奥のひなびた山里です。
しかしそこは大伴家持の時代から1200年を経た鏡の民話の残る地なのです。
落語の「松山鏡」もこの地を舞台とした噺です。

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親孝行者の庄助が、毎日欠かさず親の墓参りしている事を時の領主が聞き及び、褒美として鏡を与えたのでした。そこに映った自分の姿を父親と間違えて、親恋しさにその鏡を毎日覗いていたのです。
それを不審に思った女房がこっそり覗き見たら、中に女がいた。さてはこっそり女と会っていたのでは、と普段仲の良い夫婦が大喧嘩。
そこを通りかかった近所の尼寺の尼さんが仲裁に入り、自分がその女と会って話をつけてあげようと鏡を覗き込んで、「あれまあ中の女、恥ずかしいって坊主になっている」。
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この噺はオチのある民話のような構成ですが、中国の鏡の伝説をもとにした、落語としての創作だそうです。八代目桂文楽が、この噺のマクラの中で語っていました。似たような話があったのでしょう。
クルマで野尻湖へ行く道中、少し時間があったので津南から奥へ入り、松之山中尾という所まで行きました。ここが松山村で、有名な松之山温泉からは少し離れたところです。その山里の中心に鏡が池という小さな池がありますが、これこそが伝説の池なのです。

特に目立った観光地でもないので人影もなく、本当に静かな場所です。
熊が出やしないかと周囲を見渡しながら見て歩きました。

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やはり何と言っても八代目桂文楽の名調子が聴きどころです。

「「松山鏡」 鏡を知らない人達の物語」への1件のフィードバック

  1. 鷲さん
    「落語の舞台を歩く」の吟醸です。
    私は都内とその周辺しか歩いていませんがこんな山奥(失礼)まで足を延ばして、検証なさっているなんて、驚きで、頭が下がります。
     有る物については写真に出来ますが、無いもの(ここでは鏡)を写真にするのは大変だった事でしょう。でもその雰囲気が伝わってきます。
    私も勉強になりました。ありがとうございます。

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