「柳家三三独演会」 高円寺ちとしゃん亭 10月17日

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JR高円寺の駅から徒歩3分。表通りから1本入った細い路地に「ちんとんしゃん」という小さな居酒屋があります。
入ってみると中はもう寄席の雰囲気が横溢。すっかりその気になってしまいす。ここで行われているのが「ちとしゃん亭」という落語会で、席亭は音曲師の柳家紫文師匠です。
この人が若手真打や二つ目の有力な噺家を呼んで熱演してもらうのです。下座の出囃子もテープなど使わずナマです。
板場に畳を持ち込んで台と座布団をで設えた臨時の高座で、カウンターに座ると出演者との距離は2mもありません。唾が飛んできます。
そして終演後は追い出しなどはなく打上げ会になって、芸人さんを囲んで大いに盛り上がるのです。
私もそれが楽しみでこの落語会にはよく出かけます。

昨日は柳家三三さんが2席、間に紫文師匠の三番弟子の小寿々さんが俗曲を唄いました。
三三さんの演目は「王子の狐」と「万両婿」。王子の狐はよく演られる有名な話ですが、マクラが福井公演の話から入って、雑談調。会場のざわつきが収まったところで本題に入ってゆきました。正統的な演出だったように思います。中に出てくる扇屋はJR王子駅北口に今も残っており、そこで販売される厚焼きの卵焼きは本当に名物なのです。食べたくなったので今度行ってみよう。。。

次の「万両婿」は私としては初めて聞く噺でした。調べてみると講談からきたネタで、「小間物屋政談」という題目にもなっており、大岡名裁きが最後にでてくるもののあまり後味のよい話ではありません。(三三さん曰く)演っている人も少ないのではと思います。
それを意識してか前半をじっくり聴かせて、最後の場面はさらりと流すような演出をしていました。
ちなみにあらすじは次のようなものです。

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江戸に女房を残して上方への商いの旅に出た小間物屋の小四郎が、道中同業の若狭屋甚兵衛を助けて自分の名前と店を書いた書付を渡した。ところが若狭屋甚兵衛が帰路で急死したが、江戸では小四郎が死んだものと間違えられる。そして何とお節介な小四郎の家主が、女房と別の男との再婚の縁組をしてしまった。
帰ってきた小四郎はびっくり仰天。果てに時の町奉行大岡越前守に復縁の訴えを出した。
しかし小四郎の訴えは果たせなかった代わりに、大岡は死んだ若狭屋甚兵衛の若い女房との縁組をしたらどうかという裁きを下した。
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終演後の打上げ会では、出演した三三さんや小寿々さんにも隣に来てもらって大いに盛り上がりました。
酒も肴の惣菜も、とても美味しかった。

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最後に席亭の柳家紫文師匠の著書「都々逸のススメ」が紀伊国屋ランキング第9位になっているそうです。

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