鈴本演芸場6月中席夜の部 鈴々舎馬るこ主任 6月11日(月)

このところ鈴本演芸場の夜席はちょっと気になってる若手真打が続々。そして6月上席は昨年真打になった鈴々舎馬るこさんの初主任なのです。馬るこさんとは直接言葉を交わしたことはないが、世田谷区の成城ホールでの公演ででよく見かけます。その他にも世田谷との縁の深い芸人さんですね。そんな馬るこさんを鈴本のトリで見れるということで、これを目当てに中席の初日に足を運びました。

折しも台風接近で、雨で肌寒い。客足はどうなのかな。チケット買ってモギりは一番乗りでした。いつもの右側の2列目に席を陣取ったのでした。

     

客足は決していいものではなかったが、どうやら馬るこさんの応援団が来ているようです。何となくざわついてます。そして開演で前座の開口一番。金原亭駒六さんです。名前からして馬生師匠のお弟子さんであることは言うまでもありません。演目は『たらちね』でした。

次が柳家かゑるさん。二つ目には珍しく、袴を履いて出て来ました。柳家かゑるというと、どうも大御所の鈴々舎馬風師匠の若手の頃の高座名だったことが思い出されます。調べたら孫弟子でした。その間に柳家獅堂師匠がいたのです。でも鈴本の寄席であまり見かけることのない人です。

かゑるさん、声がでかい。その前の駒六さんが落ち着いた声だったので、余計にそのデカさが目立ちます。演目は『子ほめ』でした。

続いてアサダ二世さんの手品。今日はちゃんとやります、の一言で始まりました。そして今日は今まで見たことのなかった芸を見せてくれたのです。それは赤と白の紐を輪にして繋いで、一瞬で白と赤の輪を入れ替える。タネも見せてくれたが要は目の錯覚を使ったものですが、やはりそこは年季の入った芸ですね。寄席の手品ってこんなもんですよ、とさりげない一言でかわしてゆきます。

そして柳家小せん師匠。先日の三K辰文舎の落語とライブで見たところでした。きょうは本業の落語です。演目は『黄金の大黒』。だんだん調子が上がって、小せん節炸裂で終わりました。

次が柳亭燕路師匠、久しぶりに見ます。でもあまり変わりはありません。落語にとって泥棒の噺はおめでたい噺ということで、泥棒の出てくる噺なのだが、あまり聞いたことのない噺。

「出来心」「鈴ヶ森」「締込み」「転宅」「穴泥」「もぐら泥」「だくだく」「釜泥」・・泥棒話は多けれど、今日のは『夏泥』でした。

続いては柳亭こみちさん。ここは色物の時間なのだが、またまた落語家が出て来ました。漫才のトンキーホンクの一人が急病で、その代演だとのことです。昼頃に呼び出されたと言ってました。

そこで落語家であるにもかかわらず、色物の芸を依頼されて、寄席の踊りのレパートリーを2題披露。「奴さん・姐さん」そして「かっぽれ」でした。この人日本舞踊もできるようで、にわか仕込みではないものを感じたのです。

次が古今亭文菊さん。落ち着いた講座の雰囲気で、出てきた話題は「あくび」。それも駄あくびではなくあくび道というべきか。『あくび指南』でした。筋書きは普通の「あくび指南」から少し改編していたようです。

そして仲入り前は三遊亭歌之助師匠。もともと薩摩出の芸人さんなので江戸の古典落語はなし。創作中心なので、聞いたことのある古典根多は出ないだろう。

そして来年春に四代目三遊亭圓歌を襲名します。それがあるためか、今日の演目は師匠の三代目圓歌の追憶でした。この人は涙もろいようです、親愛なる亡き師匠の思い出話ということで、最後は目に涙してたようです。

仲入りがあって、幕が開くとペペ桜井さんのギター漫談。東京の駅のチャイムから始まって、ギターを道具にした芸を聞かせてくれました。

次が春風亭一朝師匠。マクラも短く始まったのが『野ざらし』でした。始めの部分を結構時間をかけて演っている。でもやはりトリの馬るこさんを凌ぐような講座にはならないよう、途中で切って下りてゆきました。

トリ前のヒザは翁家社中の江戸太神楽。今日は小助さんと小花さんのコンビで出てきました。落語協会のHPの芸人プロフィールを見ると、メンバーは小楽、和助、小花の三人でしたが、もう小楽師匠は出てこないのかな。。。持ち時間も推してるようで、「五階茶碗」と「ナイフの取分け」でした。

そして最後のトリが鈴々舎馬るこさん、いや馬るこ師匠です。出てきたら追っかけ隊が満を持してたように「待ってました!」。いやぁ初の鈴本の主任、そして初日から「待ってました!」は嬉しいの一言でしょう。地元の世田谷区でもよく見かける人だから、こちらも半追っかけ隊の気分で聞いてました。

さて夏の噺として入った噺は『青菜』。もっと重いネタかなと期待していたが、でもこの人は軽い話にもくすぐりの尾鰭を沢山をつけて演じる人だから、しっかり持ち時間いっぱい演ることでしょう。

そして植木屋のカミさんが押入れから出てくる場面、その暑苦しさは真に迫ってました。痩せ型の人よりも、太目の人が演じた方が夏の実感が湧く噺ですね。むっとした熱気が伝わった後、弁慶にしておけで終わりました。馬るこさん汗びっしょりでした。

今日は観客数こそあまり多くなかったが、何か会場の乗りのよかった日でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください