花形演芸スペシャル 受賞者の会 国立演芸場 6月1日(金)

国立演芸場では毎月若手の登竜門としての花形演芸会が行われていますが、その出演者の中から毎年際立った芸を見せてくれた芸人さんを表彰しています。その受賞者の会が今日の演芸会でした。そして大賞受賞者は笑福亭たまさんです。

確か5月月初にチケットを取りに行ったが、既に満席で受付は終了していました。しかし昨日何気なく見ていたら、席があるではないか。

早速取りに行って空席状況を確認したら、空いてる席はたった一つ。でも5列目のいい席だったので、迷わず確保しました。今日の公演でも誰かが、今日のこの公演はチケット争奪戦だったと言ってました。

今日の公演は開演時刻が18:00。ということは番組も盛り沢山ということを意味します。なので早めに行かなくてはなりません。

入場して席に着くと次から次へと席は埋まり、本当に100%の満席状態です。満員御礼と言いながらも実際は空き席がパラバラ、ということはよくある光景だが、今日は本当に満席なのです。そして観客も何かを期待している空気です。

そして開演、そして開口一番は前座の柳亭市坊さん。名前からして柳亭市馬師匠のお弟子さんで、まだデビューして1年そこそこ。演目は『たらちね』でした。

続いては雷門小助六さん、ここから先に登場するのは全て受賞者です。小助六さん、歌舞伎の話から入ったのが『武助馬』でした。

次が桂福丸さん。この人は上方です。そして入った話が『元犬』。上方の「元犬」は江戸とどう違う、という興味が湧きました。江戸では舞台が浅草浅草寺だったが、上方では天神さん。というのは天満天神宮ということですね。あとはだいたい同じ展開でした。

そして次が三遊亭萬橘さん。相変わらず眼鏡をかけて登場そのままマクラを語り、やがて眼鏡を取ると本番です。今日の話は『壷算』でした。

それから幕が下りて再び開くと、江戸家小猫さんです。とかく色物は落語の間に挟まって時間調整役になりますが、今日は対等です。しっかり時間をもらって、鶯犬猫鶏・・。

そして当代の小猫さんは、動物の声を求めてアフリカまで渡り、普通の人が聞いたこともない動物の鳴き声を再生するのです。似てるかどうか、、、わかりません。なにせ本物を知らないのだから。そして仲入りです。

仲入り後は贈賞式。橘家圓太郎師匠の司会で始まりました。今日の出演者7名(前座を除く)が順番に呼ばれて、舞台に勢揃いです。銀賞の雷門小助六さん、桂福丸さん、鈴々舎馬るこさん、金賞の三遊亭萬橘さん、江戸家小猫さん、ストレート松浦さん。そして大賞の笑福亭たまさんです。でもまだあと二人いるのです。

それは銀賞の桂佐ん吉さんと金賞の菊池まどか(浪曲)さんでしたが、今日は都合あって出演できず。その後芸術文化振興会の理事長から表彰状と金一封が授与されました。

芸術文化振興会は理事長が交代したばかり。でも前理事長も今日の贈賞式に草葉の陰ならぬ客席から熱い視線を送っていたのです。

これで終わりと思いきや、圓太郎師匠、一人一人にインタビューが始まりました。それが長い。延々7人、でも最後のたまさんには特に長くやらなくてはいけません。大幅に時間超過でした。

一度幕が下りてまた上がって、橘家圓太郎師匠。今日はゲストということでした。そして演目は『祇園祭』。今日の登場演者は江戸と上方が混在していて、その違いを意識させるような噺。でも厳密に言うと、「祇園祭」に出てくるのは、大阪ではなく京都なのでした。

次が鈴々舎馬るこさん。昨年真打になり、今乗りに乗ってます。体重は100キロを超えてるとのこと。そしていつもの図抜けた滑舌で、『真田小僧』を聞かせてくれました。

続いてはストレート松浦さんのジャグリング。トリ前の色物は、トリに忖度して時間調整役がいつもなのだが、今日は違う。時間制限なしということでした。

ジャグリングとは江戸太神楽とは一味違う曲芸の世界。汗びっしょり、フェイスタオルを何枚も使って汗を吹きながら、BGMまで口ずさみながら、たっぷり見せてくれました。最後はさぞお疲れの様子でした。
そして最後が大賞の笑福亭たまさんの高座。幕が開いたら見台膝隠し小拍子の三点セットが設えてありました。そして登場です。

今日の演目は何と『鰍沢』。普通に演って30分以上かかる噺を13分に縮める。一体どんな話になるのか。
出てくる旅人は和歌山から、鰍沢の山小屋に住む女は大阪から来たという設定です。でもこれが上方版「鰍沢」の含みでした。

和歌山弁ではざじずぜぞをだぢづでどと発音するとのこと。そこで旅人がサゲで「お材木で助かった」が「おだいもくでたすかった」という発音になって、語呂がぴったり合うという趣向でした。

そもそも「鰍沢」のサゲは拙劣と言われているものだが、この趣向で少し気の利いた地口オチになったのです。それ以外にも、途中でお囃子ではないBGMを入れたりなど、実に派手な演出の「鰍沢」でした。

てなことで終演時刻は21:15の予定が22:00少し前。それにしても盛り沢山で、疲れるほどに楽しませてもらった今日の演芸会でした。

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