第58回「むぎんぼう寄席」池尻無吟坊 12月20日(火)

何だか本当に久しぶりの「むぎんぼう寄席」です。過去記事を調べたら最後に見たのはもう1年以上前でした。最近の笑助さんの楽しそうな会はいつも山形県なのでおいそれとは行けません。やはり東京に戻ってきた時しか行けないのです。

さて今日はどうなのか。開演前に会場の夢吟坊に着くと見慣れない人が。どこか芸人風。今日出演するのか?でもチラシには載っていません。そして客席には4人でちょっと寂しい。はっきり言ってPR不足です。案内が急すぎたのでは。

さていつもの最前列に座って開演を待つこと暫し。そして笑福亭笑助さんが上がってきました。そして客席を見回して苦笑いです。マクラでも聴き手の少ない落語会の話。2人というケースもあったそうです。でも逆に客の立場としては、こういう時に大変聴き応えのある高座を楽しめることが多いので、期待が大きくなるんです。今までも記憶に残る名高座の時は、いつも観客数は少なかったのです。

今日の一席目は根多出し演目の『初天神』で、この夢吟坊では根多おろしをと考えてたようですが、我慢できずに山形で演ってきたということでした。でもこれから自分のものにしようとするチャレンジ根多なんですね。

「初天神」は非常にポピュラーな根多で、前座から真打までいろんな人から何度も聴いてきたが、上方のは初めて聴きます。江戸との違いが興味を唆られるところです。そして金坊、いや上方では寅ちゃんでした、この子供の演技に演者の個性が出てきます。

やはり上方版は江戸版とは随分違います。そして笑助さん、寅ちゃんを天神さまに連れてゆくことになるまでのやり取り、そして最後は凧を買って凧揚げするところまで、たっぷり演りました。若手が寄席などでこの話を聴かせる時には、途中で切ることが多いのだが、久しぶりにフルコースの初天神を聴くことができました。

続いては立川笑二さん。立川談笑師匠のお弟子さんで、何よりも沖縄出身というのがこの人の個性になっています。以前前座時代には立川談志楼師匠の独演会で何度も見かけました。あの時からどのくらい進化したのかな。

入った噺が『不動坊火焔』。これもいつも聴いていたものとは一味違う、小さな改編の味付けがなされていました。特に最初の大家さんが金貸しの利吉のところに縁談を持ってゆくところを念入りに演っていたので、今日の根多が『不動坊火焔』とわかるまで暫くかかったのです。最初は「たらちね」かと思った。

それはともあれ熱演でした。力一杯演じていました。たっぷり演じていたので、時間が経つのも早かった。

そこで仲入りでその後に出てきました。さっきから気になってた人。やっぱり芸人さんでした。吉本興業所属のピン芸人で、名前は「かんし」だそうです。自分の本名の下の方のを取って芸名にしているということだが、この名前の話題で持ち時間の大半を使っていました。まだネットでの露出度は少なめです。もっともっと宣伝しましょう。

そして最後の締めくくりは再び笑福亭笑助さん。根多出し演目は『ふぐ鍋』です。でももうかなり時間が押していました、仲入り前の二席がかなり長かった。その観客席も観客が増えてようやく賑やかさが戻ってきました。でも10人には届かなかった。

恒例の手拭い争奪じゃんけんもすぐ終わり、本根多に入ってゆきました。何だか「初天神」の、寅ちゃんが飴をしゃぶってる場面とか、この「ふぐ鍋」で酒を飲んでる場面。酒も入れず、晩飯の量を抑えめで駆けつけたので、無性に飲みたくなってしまった。でも会場の「夢吟坊」は今日はお休みの日なのです。

あったかそうな「ふぐ鍋」のイメージで体が温まってきました。今日は11月の気温と言ってたがやはりこの季節、夜もふけると寒くなってきます。ハネてからすぐに帰宅したのでした。

そういえば笑助さん、明後日はいつも出入りしている若林のひだまり友遊会館に呼ばれての公演があります。

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