第56回「むぎんぼう寄席」池尻無吟坊 11月10日(火)

1110muginbou01今日は半年ぶりの「むぎんぼう寄席」でした。主催者の笑福亭笑助さんが山形へ行ってしまい、楽しい生活を満喫しているようなのと反比例して、東京は少し淋しくなりました。

いつものように少し時間の余裕をもって店に入ると、思いの外席が埋まっていたのです。待ちきれない人が来ていたのでしょうか。そして19時半の開演間近には、9割方の席は埋まってしまいました。一時開演間際にまだ一人しか来てない場面も見たものとしては、その違いにいささか驚いたのでした。

1110muginbou02 1110muginbou03開口一番で笑助さんも言いました。山形へ行ってからこの「むぎんぼう寄席」もお客さんが増えた、と。でも沢山の観客に囲まれるのは、芸人さんもそうでしょうが、観客としても嬉しいものです。

笑助さんのマクラはまたまた楽しい山形生活から始まりました。芋煮会の話題、山間部のおばさんたちの話題、などなど。シモネタも入って大いなるカルチャーショックのようでした。そして本根多は『阿弥陀池』。これは「つる」と同じパターンで、町内の阿呆がすっかりかつがれて、それを他所でやって失敗する話です。江戸ではご隠居さんと八っぁんですね。そして最後のサゲが阿弥陀池でした。

続いてはゲストの鈴々舎八ゑ馬さん。この人プロフィールを見ると、大阪府枚方市出身とあります。関西人が江戸落語に入門して、言葉の壁はどうするのかなと見ていたら、大阪弁で出てきました。直しようがなかったんでしょうね。本人も江戸弁は諦めて地で行ってるような調子です。

でも上方弁で勝負できるという事は、寄席などで他の演者と根多の競合で悩む事がないようです。今日も上方独自の根多を掛けるようです。『胴乱幸助』でした。これもけったいな噺です。

八ゑ馬さん、ちょっとドスの効いた声で熱演しているうちに、心なしか話に重みが出てきたようです。軽く流さずどっしりと決めるという塩梅です。たっぷり聴かせてくれました。

昔「人の話を聞かない男と、地図の読めない女」という表題の書籍があったが、まさにその男像のような人物が出てきます。その男は喧嘩の仲裁を趣味にするという、真に厄介な人物でした。

仲入りがあって再び笑助さんの二席目。根多出し演目は『相撲場風景』、初めて聞く噺です。でも本根多に入る前に恒例の手ぬぐい争奪じゃんけんゲーム。手拭いに加えて笑助さんのDVD「ニッポンみやげばなし」もがありました。今日は参加者も多いので競争率も高い、と、思ってたらすぐに勝負がつきました。でもDVDは買った人に当たってしまった。

そして江戸時代には相撲は江戸と上方に分かれて行われていた話。そしてこの『相撲場風景』は当時の上方の相撲場でした。それにしてもこの噺、かなり卑猥な下ネタです。酒が入らなくては口に出せないレベルです。「禁酒番屋」以上のものがありました。それにしても昔の人は下ネタも表現がストレートだったんでしょうね。

ということで今日はいささか下ネタデーの感がありました。ハネてからいつもの心遣いの木戸銭を渡して帰って行きました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください