祖師ヶ谷大蔵で柳亭市弥独演会 アトリエそら豆 8月26日(日)

この落語会はいつも土曜で、土曜になかなか体の空かない我が身にとって参加できないことが多かった。でも今回は日曜ということで参加したのでした。会場のアトリエそら豆は小田急線の祖師ヶ谷大蔵の有名なウルトラマン商店街の中にあります。その女将さんは世田谷区の創業塾で知り合った人なのでした。何と言っても世田谷区の中で行われる落語会、できるならば足を運びたいところでした。

柳亭市弥さんは柳亭市馬師匠門下の二つ目。最近若い二つ目の露出度が上がり、何人かの売れっ子二つ目はあちこちで見かけます。また有線放送やラジオ番組で、名前の知ってる二つ目さんに出会います、

市弥さんもその一人、前座時代にはあちこの寄席や落語会で見かけました。前座の時から印象の強い人は、その後もスクスク伸びてゆくようです。そして今日もその進化を楽しめるのかもしれません。

蒸し暑〜〜い夕刻です。祖師ヶ谷大蔵の駅を降りで真っ直ぐアトリエそら豆に向かって、入口の戸を開けると、もう営業中ではなく、只今準備中状態です。そして市弥さんもなにやら忙しそうに準備してましたが、開演40分前だというのに高座の設営も何もできていません。そこで女将さんから設営作業の猫の手として駆り出されました。今日は申し込み人数は少ないそうでした。

やがて人も入ってきて17時。少し遅れ気味で開演しました。でもあと二組が来ていません。でもこういう落語会に遅刻したら、演者からうんといじられるんですよ。それを知ってのことでしょうね。

市弥さんもそのつもりでいます。いろいろ地方巡業などのマクラを喋りながら、遅刻者が入ってくるのを待っている。やがて飛んで火に入る夏の虫が3人入って来た。いらっしゃいませ、どうぞ最前列の席へ、と市弥さん座布団の上からご案内です。でもまだあと一組が来ていない。

すると女将さんが1時間間違えてるからまだ来ないよと言ったので、市弥さんようやく羽織を脱ぎました。入った本根多は『手紙無筆』でした。

マクラの時の話し方と、本根多に入ってからの話し方が違う。なにやらどっしりした江戸弁が板についてきたようです。聞いたら生まれ育ちも現在の居住地もこの近所なので、さほど違和感はないのでしょう。

まず一席終わって続けて二席目です。今度は与太郎の出てくる噺。叔父さんから働けと言われて、叔父さんの仕事をやってみると言えば、「道具屋」?、いやそうではない、『かぼちゃ屋』でした。

まあ、「手紙無筆」も「かぼちゃ屋」も、今は見ることもできない江戸の風物。150年以上前の江戸の風物。これを聞き手にタイムスリップした気分にさせるのも落語家の腕の見せ所。今はそれの腕を磨く時期なのでしょう。

短い仲入りがあってあと一席。遅刻者を待ってのマクラが長かったので、今度はマクラ短く入った噺は『甲府い』でした。人情話なので笑いは少ない。今度はしっとりと聴かせなくてはなりません。二つ目にとってはこのような噺は、師匠や兄さん達との共演の場ではできないことでしょう。こういう一人会こそ、腕試しの場となるものと思われます。

観客もしっかり聞き入っていました。たっぷり聴かせて今日の独演会は終わりました。さあ後は打ち上げで名物「市弥弁当」が出てきます。

「市弥弁当」・・・聞いたら単なる幕の内弁当に「市弥弁当」と名付けたものではないそうです。ここには市弥さんの好きなものが入ってる。それは何かと言えば、唐揚げとマカロニサラダだそうでした。すでに高座の真正面にある調理場でも、弁当の用意ができてます。

でもその前に高座を片付けて、テーブルや椅子を元の食堂の配置に戻さなくてはなりません。ここでもまた女将さんの号令一下、猫の手を貸しました。

そしてみんなが席に着いたら、ワンドリンクと例の「市弥弁当」が運ばれてきました。市弥さん、着替えないで客席に入ってきた。いいのかな。そしてその「市弥弁当」を胸に掲げて、ワンショットサービスです。もちろんツーショットもOK。そして各テーブルを回りながら、精一杯のサービスをしてくれました。その「市弥弁当」結構ボリュームがあって美味かったですよ。

てな塩梅で、「真夏の蒸し暑い夜の落語会」でした。市弥さん本当にお疲れ様。今後のご活躍を期待します。

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