しんけん祝おうぇ 大分出身噺家大集合 成城ホール 12月21日(金)

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噺家さんの出身地を追っかけてゆくと、実は全国津々浦々いろんなところから江戸に集まってきているのがわかります。むしろ生粋の江戸っ子は極く少数派です。そんな中九州は、大分県と鹿児島県が実力者を輩出して

いる県ともいえます。これは意外な事実です。さて何を隠そう小生も出身地は大分県速見郡日出町。そんなところから大分県出身の噺家さんには特別の親しみを感じます。

今日はその五人衆が集まるというのだから見過ごすわけにはゆきません。香盤順にゆけば、柳亭市馬師匠を筆頭に、桂文治師匠、三遊亭鳳志師匠、三遊亭歌奴師匠、そして春風亭朝也さんとなります。

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開演は18時45分何だか中途半端な時刻です。開口一番は市馬師匠のお弟子さんの柳亭市助さん。調べたらこの人だけは北海道出身でした。

演目は前座噺の定番となった『子ほめ』です。普通の前座の調子なのだが、聴いていて何となく笑ってしまう。不思議な可笑しさがある。

続いて先陣は春風亭朝也さんです。二つ目ですがこの人、本当に久しぶりに見ました。進化してるかな?演目は『壷算』。なかなかいい調子でした。

次は三遊亭歌奴さん。もう真打になって4年位経つのかな。ずいぶん風格が出てきました。それを見せる活かすかどうか、マクラを相撲の話に振ってから入った噺が『佐野山』。これは「横綱谷風の人情相撲」という別題もあるようですが、これは今だったら完全に八百長相撲ですね。

出世もできず引退する佐野山に、花を持たせて負けた谷風の情が江戸っ子の心を掴んだ。時代も変わるものです。

そういえば現在の佐ノ山親方は、同じ大分県出身の元千代大海なんですね。歌奴さん、それを意識して『佐野山』の演目を選んだのかな。

続いて仲入り前は柳亭市馬師匠です。この人は落語協会の副会長を勤める人で、大分県出身者としては出世頭です。やはり格が違います。

歳末なので借金取りが来る。それを如何に追い払うか。相手の好きなものでいい気持ちにさせて払いを伸ばしてもらう策略です。『掛取り万歳』でした。ここで市馬師匠はまたまた自慢のノドを披露。特に三橋美智也の物まねは念が入っていました。すっかり引き込まれてしまいました。

仲入りがあって幕が開くと、今度は桂文治師匠の襲名披露。大分五人衆が横一列に並んで真ん中に文治師匠。そして司会が朝也さんです。朝也さんなかなか堂に入っています。

そこで各人各人言いたい事言いっ放しです。ただ一人黙っているのが真ん中の文治師匠。ニヤニヤしながら頭を下げていました。そして最後に会場もお手を拝借で幕が下りました。

再び幕が開くと今度は三遊亭鳳志さんが上がってきました。やきもちの話から入ってどんな噺につながるか。つながった噺は『悋気の独楽』。時間がなくなったのかな?あまり時間のかからない噺を選んだようでした。でもお妾さんの色っぽさ、結構旨く演じていました。

最後がお待ちかね桂文治師匠です。襲名披露では一言も発しなかった分、高座では発しっ放しになるのではという予感。

どうもこれまで聴いた事もない噺のようです。終わった後貼り出されていた演目を見ると『幽霊の辻』。ドタンバタンもありで、実にどうも賑やかなものです。そして茶店の婆さんの実にオーバーな表現。そして場面場面で見せる、見栄を切るような間。でもこれどこかで見た事のあるような演出です。

後から調べてみたら演芸作家の小佐田定雄さんの創作でした。それが亡き桂枝雀師匠のための創作だったという事で、まさに枝雀流の爆笑の演出を取り入れた筋書きだったようです。

そして最後に本当のお化けが出てきたように見せて、実はお化け屋敷の見世物だったというサゲでした。いやあ迫力あった。

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ということで今日は久しぶりに中味の濃い落語会を堪能しました。大分五人衆、今日は皆さんそれぞれに良かったですね。また次回もあったら見に行きたいと思いました。

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