けんこう一番 三遊亭兼好独演会 よみうり大手町ホール 4月6日(土)

今日も贔屓の三遊亭兼好師匠の独演会です。でも考えてみるとかなり久しぶり。ここ1年落語鑑賞は月イチくらいのペースにまで落ちてたのでした。そして久しぶりに4日の鈴本から2日あけて今日のよみうり大手町ホールでした。

地下鉄の大手町駅は広い。東京メトロ4路線が地下でつながって、どこへでも移動できる。そして今どこにいるかがわかりにくい。探してるうちに読売新聞の親の入り口を見つけ、ここが正解でした。エスカレータを上がると会場前ロビーに辿り着きました。

入場して兼好師匠変わりないかな?なんて思いながら見てると、弟子が一人増えた様子です。ずいぶん背の高い前座が舞台をうろうろしている。来ている浴衣がつんつるてん。調べたら三遊亭しゅりけんという名前が出てきました。いい男じゃないですか。そうか、けん玉に始まって、じゃんけんの次はしゅりけんと来ましたか。ぜひ今度聴きたい!

そうこうしてるうちに開演が近づきました。幕が開いて開口一番はいきなり兼好師匠の登場です。陽気も良くなり、外は桜満開。年号も令和と決まり、兼好師匠の次女が大学卒業したとのことです。

そういえば兼好師匠は女房子持ちで会津藩から出てきて、三遊亭好楽師匠に入門したんですね。それから20年経過したのでした。そんないい陽気にふさわしい演目でまず『千早振る』でご機嫌伺いでした。

続いては二番弟子の三遊亭じゃんけんさん。この人は前座なりたてのほやほやの時から見てましたが、1年ぶりくらいになるのかな。前座は1年も見ないと飛躍的に成長しているものですが、この人はどうかな。確かに見違えるほどに上手くなってました。演目は『道具屋』ですが、なんだか口調が師匠によく似てきた。同じようなリズムで語ってゆきます。

そしてまた兼好師匠の二席目。マクラも短く入った話は『百川』でした。兼好師匠のこの噺、まだ二つ目の好二郎の時に聴いてます。でもあの時と比べてずいぶん演出の趣向が変わったようです。

当時はまだ圓生から継承してきた流儀のままに演じていたように思うのだが、今日は現代人にもわかりやすいようにという配慮でしょうか、古臭い部分をとことん切り落としてました。四神剣の話も出てこない、単なる祭り道具。そして鴨池先生の薬籠は薬箱でした。何だか違う「百川」を聴いてるみたい。でも百兵衛さんの「うっしぃ」はそのままでした。やっぱり「百川」は「百川」だった。

仲入りがあって後半はゲスト出演のリコーダーとギターの演奏会から始まりました。桜満開の花見の喧騒のような空気から、爽やかな草原の空気に入れ替わったようです。

リコーダーは日比健治郎さん、ギターは伊東福雄さんです。日比さんと兼好師匠は20年来の友人とのことでした。演目は『パリの空の下』『シェルブールの雨傘』など、映画のテーマ曲。そしてポールマッカートニー作『ミシェール』。それからリコーダーの起源の話。昔の英国で小鳥に歌を教えたしいうエピソードをもとに一曲。これは何の鳥ですか?その鳥は「ウソ」だったのです。ホントですか???

そしてメンデルスゾーンの『歌の翼』、そして最後が滝廉太郎の『荒城の月』で締めくくりました。主題をリコーダー、ギターの伊藤さんは伴奏に徹していました。そしてまた落語の空気に戻り、兼好師匠の三席目です。

出囃子は師匠お気に入りの「さんげさんげ」。唄入りの出囃子というのも珍しいものがあります。そして始まったのが『井戸の茶碗』でした。最後を締めくくる格調高い根多です。

これはごく正統的な「井戸の茶碗」でした。このような噺は、噺自体が重いのであまり開削や独自のくすぐりなども入れにくいのかもしれません。笑い箇所も少なく淡々と進み、だんだん心が豊かになってくような演出でした。

てなことで今日の独演会も終わりました。このような会には必ず演目表が貼り出されてますが、今日の演目表にも趣向が凝らされてました。もともと兼好師匠は漫画イラストが得意な人ですが、ここにもイラストを入れてたではないですか。まさに「けんこう一番」面目躍如の独演会でした。

次回は7月12日(金)に国立演芸場だそうです。一般発売前の特別枠ということで、早くもチケットを購入したのでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください