「あったか落語ぬくぬく」その弐 成城ホール 7月23日(月)

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「あったら落語ぬくぬく」??何ともこのお暑い季節にますます暑苦しくなりそうなネーミング。どういうことなんだろうか?

出演者は三遊亭兼好師匠、瀧川鯉昇師匠、そして柳亭市馬師匠。三人会です。何となく緩いキャラの師匠方を集めた落語会ということなのかな。

成城では一時の涼しい日が終わり、また暑さが復活です。早目に会場に着いてしまったら、三遊亭兼好師匠のご出勤です。「やあやあ!今日楽しみにしてますよ。」と一言声を交わす。

少し時間調整をして会場に入ると、席は最前列の左端から4番目。ちょっと横過ぎるかな。。そして客入りは9割以上。なかなかの賑わいです。

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やがて開演で幕が開くと、まずは前座の開口一番。市馬師匠のお弟子さんの、柳亭市助さん。初めて見る人です。

おっ、この人江戸弁が板についてる。結構雰囲気出してるじゃないか。いいぞいいぞ。調べたら1991年生まれという事で、純然たる平成っ子です。演目は『狸札』または『狸の恩返し』でした。

続いて三遊亭兼好師匠です。何だか変な出囃子。というよりも小唄みないなのが場内に流れて、白っぽい羽織で登場。いつも黒が多いと思っていたが、珍しい出立ちです。それとも初物なのかな。

まずはこの「あったか落語ぬくぬく」という季節外れのタイトルの解説です。でも考えてみると暑いから「ひんやり落語寒々」ではどうにもサマになりません。

そんな与太を飛ばした後入った噺は『野ざらし』です。何だかやけに賑やかな落ち着きのない野ざらしです。そのかわり笑いは多い。しかし今まで聴いてきた野ざらしに比べて軽い!

途中八っぁんが調子に乗って釣り竿を振り回しながら唄を歌う。これは後から出てくる市馬師匠への挑戦状のようです。

慌ただしく話が進んで、骨が沢山あったのに八っぁんが酒をかけて帰って、ほろ酔い気分で待っていたら現れたのは髭もじゃの男。幇間ではありませんでした。

サゲも変えていました。でも考えてみても、幇間に馬の骨では今時わかる人は少ないから、無理ないですね。

次は瀧川鯉昇師匠です。高座に上がって深々とお辞儀をして、ぐるっと場内を見回して暫しの沈黙。早々天然のおとぼけが始まりました。

静かに語り始めて師匠の故郷の静岡県の引左(いなさ)。ここには第二東名のジャンクションがあるなど。あまり本根多とは関係なさそうです。

本根多は『船徳』でした。まさに今の季節にふさわしい噺です。鯉昇師匠の『船徳』は一風変わっている。若旦那の徳さんの居候ぶりから始まりました。そして徳さんは質屋の若旦那という仕込みがありました。

この噺はトントントンとリズムよく進めるのが普通の演じ方と思っていたら、鯉昇師匠のは何ともふわふわしたおとぼけです。

そして最後のサゲがまた違っていた。徳さん、客の一人を川に流してしまったのです。道理で質屋の若旦那だから。

仲入りがあって残すは柳亭市馬師匠一人だけ。颯爽と上がってきました。マクラも短く始まったのは『鰻の幇間』。今度は間違いなく幇間が出てきます。

前の二人が風変わりな演技をしていたので、今度は正統な演技で迫ってきました。

話が進んで一八が一人になったところで、独り言言いながら唄を歌う。それも兼好さんが唄っていたのと同じ唄。「さっきまずいのを聴いたから」と返礼という事でした。遊んでますね。

こんどはサゲは黒門町の時から演じられていたものでしたが、履物全部持ってゆかれるような虐めっぽいサゲではありませんでした。

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今日は深刻にもならず、しんみりともせず、背中に冷や汗という事もなく、何かゆったりした噺三題。いや前座を含めて四題。終わってみれば、やっぱり「あったか落語ぬくぬく」だったのです。

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