「音曲芝居噺研究会」林家正雀 鈴本演芸場 6月23日(火)

0623shoujaku01毎年この時期になると気になる公演がコレ。林家正雀師匠の音曲芝居噺。今年も気になりました。

チケットぴあで購入して馳せ参じた時にはもう開場していて、いつもの通り前の方の席は正雀師匠の贔屓筋と思われる人で埋まっていました。会場に贔屓筋の人が多いと、何となくざわついてます。座ったのは丁度真ん中あたりの席でした。

もらった番組表を見ると今日は前座以外は全て根多出しです。そして客演は赤坂の芸者さんで、踊りを披露、その踊りも根多出しされてました。

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座って間もなく開演のブザーが鳴り、二番太鼓が鳴って、そして幕が開いて前座さんが出てきました。めくりを見ると「あおもり」。変わった名前だ、亭号は?師匠は誰?後で調べたら三遊亭白鳥師匠のお弟子さんで、三遊亭あおもりでした。そういえばJR特急に「白鳥」というのがあって、その始発が青森。。。そんな因縁なのかな?演目は『牛ほめ』でした。

続いて林家彦丸さん。演目が何と『のっぺらぼう』。うーん、これ一昨日の池ノ上で聴いてたのです。彼的に客が両方にダブることは想定してなかったのかな。まあ、結構面白い噺なのでいいのですが。エンドレスのサゲは二三回繰り返してもいいのではと思ってしまいました。

そして林家正雀師匠の登場です。一席目の『干物箱』。この噺は黒門町のの桂文楽の噺としてオールドファンにはお馴染みですが、今ではいろんな人が持ち根多として演ってますね。正雀師匠の雰囲気にはぴったりの噺です。まずはしっかりご機嫌伺いで、次の赤坂芸者さんの客演につないだのでした。

一度幕が閉じて再び開くと、赤坂芸子連中のお座敷の世界です。三味線と唄のお二人、桃太郎さん、小巻さんが舞台の上に座ってます。特に解説などはなく踊りが始まりました。演ずるのがさつきさんとかな子さん。演目は「寿」「勢い肌」「五月雨」「木遣りくずし」「さわぎ」。

最初は静かにしとやかに、そしてだんだん賑やかになってきて、最後はお馴染みの『さわぎ』でした。しばし赤坂の料亭の雰囲気を楽しませてもらいましたが、庶民にはなかなか足を運ぶことのできない世界です。

ここでお仲入りがあって再び幕が開くと、座布団が二つ。正雀師匠と幇間の悠玄亭玉八師匠の対談です。出てきてお辞儀をするとき、噺家は客と目を合わせないように教えられてきたが、幇間はしっかりと目を合わせる。ここから芸の流儀が違いました。そして玉八師匠、誰かに似ているなと思ったら、俳優の村野武範さんでした。

幇間というのは絶滅危惧種の職業と言われて久しいものがあり、以前は6人しか残ってないと聞いていたのが、今日の玉八師匠によれば8人。どうやら若手の幇間志望者が入って増え始めてるということです。伝統芸能が受け継がれるという話は聞いていて嬉しいものがあります。

そして対談の後、お座敷芸を見せてくれました。立って三味線を弾きながらの都々逸や踊り。そして衝立を持ってきてそれを使った一人コント。『幇間腹(たいこばら)』という落語演目の一場面で、幇間の一八と若旦那のやりとりです。自分は一八を演じながらも、まるで衝立の向うに若旦那がいるように見せる芸でした。

まあこういう芸をお座敷で見ることができるのは、昔はお店の旦那衆やお大尽衆。今では大会社の社長など、やはりお金のある人の接待や道楽の世界ですね。でもデフレで金持ちが少なくなるにつれて、このような職業はますますやりにくくなってるかもしれません。これからは上客は外国人相手になるのかな。。。。

そして最後は正雀師匠の二席目で『景清』です。今日は音曲芝居噺と言っても歌舞伎臭がほとんどありません。この『景清』もと思ったら、よくよく考えたら平景清は、歌舞伎でずいぶん取り上げられてるのです。昨年も市川海老蔵さんの「壽三升景清」を観てるのでした。

歌舞伎の悪七兵衛景清は平家のために体を張って源氏と戦い、壇ノ浦で散った勇壮な武将。そして落語の主は盲目になった職人定二郎。これがどう結びつくのか?

それはお江戸の昔眼病にご利益のあった浅草観音堂に、平景清の目が納められていたという因縁のようです。この噺でも観音堂に日参した結果定二郎の目が開いたという筋書きにちなんで『景清』という演題になったとあります。そんな演目を正雀師匠は滔々と聴かせてくれました。

ハネたのは20時半頃。鈴本の通常の定席の夜席よりは早く終わりましたが、聞きくたびれることもなくちょうどいい長さでした。

0623shoujaku06今日は天気が不順で夜に大荒れになる天気予報だったが、出てみると幸い雨はパラパラで持ってきた傘を開く必要はありませんでした。

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