「花形演芸会」国立演芸場 8月21日(日)

0821hanagata01お日さまが出ている時間帯の落語会というのは珍しいものがありますが、この国立演芸場の落語会は午後13時開演です。平日の昼間に落語なんというと、お暇なことと言われてしまいますが、幸い今日は日曜です。

0821hanagata02 0821hanagata03 0821hanagata04 0821hanagata05早目に着いて開場を待っていたが客足が今ひとつと思ってましたが、開演時刻にはほぼ満席。さて今日の客足は、誰が目当てだったのか。今日の出演予定はトリが三遊亭天どん師匠。あと有名どころとしては柳家さん喬師匠が出演します。こちらは台所おさん師匠が気になってたのです。そしてもらった番組を見ると、喬はさん喬師匠を除いて根多出しされていました。

そして開演で開口一番は三遊亭あおもりさん。その名の通り青森県出身なのでしょう。でも落語協会のプロフィールの出身地は空白。もし本当は大分県出身なんて言ったら洒落にならないでしょう。それはともあれ演目は『千早ふる』でした。でも少し控えめな「千早ふる」でした。

続いては柳家小太郎さん。今日の根多出し演目は『のっぺらぼう』。この噺は、実はコンピユーター屋の忌み嫌うエンドレスループ、言い換えれば終わりなき堂々巡りの噺です。そんな頭で聴いていたがマクラが長い。でも本根多は切り詰めれば2分で終わるからと思ってたら、憧れの根多である「芝浜」の話が出てきた。

そしてようやく本根多に入ったがこれまた随分簡素に切り詰めている。そして堂々巡りをピタッと終わらせる趣向として、芝浜のサゲをはめていました。上手い!!コンピューター屋はこの技法を「割り込み」と言うのでした。

そして幕が下りて再び幕が上がるとのだゆきさんのコントです。この人一度見たことがある、立川談四楼師匠の北澤八幡だったのかなと思って、このブログ過去根多を調べたら、何と4年前に林家正雀師匠の「音曲芝居噺」でした。

持ち込んだのは小学生が学校の音楽教室で習うピアニカという楽器。鍵盤の着いた笛です。それで娑婆に溢れる半騒音的な音、救急車とかコンビニの入り口の音などを再現。

そして次が様々な大きさのリコーダー。利口ダーだそうです。でもその種類が多彩で、10センチくらいのものから、ファゴットのようなものまで。それを二本一緒にくわえてハーモニーを演奏して笑わせてくれまた。

調べるとこの人東京音楽大学大学院卒業でプロのピアニストだった。でも誰もそんな前歴など気づきもせず馬鹿馬鹿しい演奏を聞いて笑ってたのでした。

続いては台所おさん師匠です。真打になって半年でなかなか乗っています。名前もユニークだが芸風も一味違います。今日一番楽しみにしている人でした。

ネタ出しされているのが『粗忽長屋』。例によって桁外れの粗忽者の出てくるですが、おさん師匠の演技はその粗忽を際立たせる味がありました。噛めば噛むほど味が出る台所おさん師匠でした。来週高円寺のちとしゃん亭に来るのだが、都合悪く参加できず残念。

そして次が三遊亭王楽師匠です。根多出し演目は『佃祭』でした。でも満席なのに上がってきたときの拍手がちょっと少なかったようです。

マクラでは歯医者の話、そして昔は歯が痛くなったら戸隠さまに梨を奉納して祈る風習など。これは「佃祭」のサゲのための仕込みですね。それにしても今日は前の演者の根多の一部を混ぜっ返すことが多いようです。

本根多はたっぷり聴かせてくれました。次郎兵衛さんが佃島で助けた女からもてなされ、翌朝帰ると店で自分の弔いが出されてた。そして与太郎が吾妻橋から戸隠さまに祈ってる女を、身投げと間違えて助けようとする場面までしっかり聴かせてくれました。

仲入りがあって柳家さん喬師匠です。演目はお楽しみ。。。すなわち根多出しされていません。何となく脱力感のあるマクラも短く、入ったのが『ちりとてちん』でした。この噺のハイライトは何と言っても最後の、ちりとてちんを食って悶える場面。それにしてもさん喬師匠のほっぺたはよく膨らんでました。

そしてトリ前は翁家和助さんの太神楽。今日は社中ではなく和助さん一人の芸です。もう和楽師匠が亡くなって幾久しいものがあり、何となく寂しさが漂います。でも逆に和助さんの独自の芸が開きつつあるのかな。

見せてくれたのが長撥、鞠、そして土瓶の芸、最後は出刃包丁を使った皿回しで締めくくり、トリの天どん師匠に繋いだのでした。どこ何か気になる芸人さんでした。そして真打になった時には名前を変えるかどうかが話題になり、結局天どんのままで真打を迎えたのでした。全く人を食った名前、というよりも人に食われる名前ですよね。

そして今日の根多出し演目が『夫婦合口』。聞いたことない演目だが、どうやら創作根多のようです。でも時代は江戸時代でした。

没落したお店の実直すぎる娘と借金取りのヤクザの話で、何とヤクザが娘の実直さに感化されるという物語でした。まさに人情話の範疇に入るもので、天どんさんもよくぞこんな話を創作するものです。あるいは参考となる原作があったのかな。

でも考えながら聴かないと話の脈絡に追いつけない。もう少しぼんやり聴いててもわかるようにアクセントが付いたらいいのかもと、思いながら聞いてたのでした。将来次の世代に継承されるような大根多になればいいですね。

0821hanagata06これもたっぷり聴かせてもらってハネたのでした。やはり人情話的に、この根多にはサゲはありませんでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください