「入船亭扇辰独演会」高円寺ちとしゃん亭 12月7日(月)

1207chitoshan01暮れの高円寺の商店街はすっかりクリスマス気分。でも今日はちとしゃん亭の落語です。今日はおなじみの入船亭扇辰師匠の独演会です。さてどんな根多が飛び出すか。

19時半開演なので19時前に着くと、まだ客は一人もいませんでした。いつもなら2、3人はいるのだが。そしてまさに準備中の構えです。

1207chitoshan02 1207chitoshan03 1207chitoshan04 1207chitoshan05 1207chitoshan06しばらくして一人入り二人入り、そして扇辰師匠も到着。お弟子さんの辰のこさんは既に着替えて、一番太鼓を叩いていたところでした。

そういえば今日は東京ガールズ不在で、紫文師匠をはじめ全員でお囃子方を務めるようです。その紫文師匠もちょっと風邪気味、どうも先行き不透明感が漂います。

そして待つこと暫し、ようやく客席も埋まって、開口一番は辰のこさんです。元気に上がってきました。師匠曰く不器用という辰のこさんも、ようやく寄席の空気に馴染んできたようです。演目は『たぬき』でした。

ちとしゃん亭では持ち時間はあまりうるさくないんでしょう。かなりたっぷり語りました。この人も入門早々病で休業したり、高座名を変えたりとか紆余曲折あったようですが、ようやく成長軌道に乗ってきたのかもしれません。ともあれ入門当初や初高座から見てきた人には、特別な贔屓感情が湧いてきます。

続いて「からかさ」の出囃子で上がってきたのは扇辰師匠です。その出囃子を弾いているのは紫文師匠。そうなんです。今日は東京ガールズがお忙しで不在なのでした。贔屓の芸人さんの人気が出るのは嬉しい話ですが。

扇辰師匠の一席目のマクラでは二人のお弟子さんの話、まったく違うタイプということだが、これは外野から見ててもわかります。小辰さんは前座時代から、実に器用に小回りよく立ち回る。辰のこさんはそれができないようで、愚直に同じことを繰り返しながら覚えてくタイプです。でも人生は長い、不器用な人が時間をかけて体得した芸はホンモノの芸になります。

そんな話から入ったのが、八っぁんとご隠居さんの噺。粗茶に粗布団に粗火鉢、、、、粗禿頭。『道灌』でした。これは寄席では専ら前座噺だが、なぜ?

実はこの噺、案外難しい話だそうです。そして扇辰師匠としても好きな噺ということでした。そういえば先代の三代目三遊亭金馬師もずいぶん演っていました。そこで前座とは一味違う、名人クラスの『道灌』を聴かせてくれました。

そこで仲入りトイレタイム。ちとしゃん亭では客がトイレを済ましたのを見計らって、続きに入ります。今度は「序の舞」の出囃子で再び扇辰師匠の二席目です。何やろうかな、と演目を決めないで上がったようでした。

でもマクラも短く始めたのが『井戸の茶碗』です。これは多くの噺家さんが高座に掛ける、格調高い出世話です。これまでいろんな人のを聞いてきたが、考えてみると扇辰師匠のは初めてです。

ちとしゃん亭は時間に追いかけられることはない悠久の空間。充分に間を取ったゆったりしたペースで話が進みまし
た。登場人物の千代田卜斎と高木佐久左衛門の二人の存在が、目の前に浮かび上がってきました。

ようやくサゲになって終演。この後はいつもの打ち上げになります。でも今日は残っている人はいつもより少ない。そして紫文師匠も体調不良のようなので、客から「無理しないで」と言われて、先にいなくなりました。

扇辰師匠と辰のこさんも着替えて出てきて、乾杯。そしてあとはいつもの歓談で気がついたら23時を回っていました。高円寺の夜も更けてってぇ塩梅でした。

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