「伝承話藝を聴く会」東京堂ホール 8月1日(土)

0801wagei01暑い!とにかく暑い!猛暑の中の落語会。場所は神保町の東京堂書店です。会場に着いたらもう汗びっしょり。いつもの通り一番乗りでした。

開演時刻は14時、開場は13時半。でもこの会はあまり堅い事は言いません。開演1時間前でしたが入れてくれるのでした。もう高座の設えも出来ている。既にいつ開場してもいい状態になってました。

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やがて席のほとんどが埋まり、開演です。開口一番は今岡謙太郎教授の講話です。今日の話は今日の演目に因んだ四方山話。先づは今岡教授は無事前座役を務めて、めくりと高座返し、そして柳亭小燕枝師匠を迎えます。

小燕枝師匠、颯爽と高座に上がって、「このクソ暑い中、ようこそおいでくださいました」。それにしても本当にクソ暑い中、よく入りました。この落語会も、しっかり固定客を掴んだと言えるのでしょう。

演目は『道灌』。これは最近は専ら前座噺なのだが、しっかり先代小さん師匠から稽古をつけてもらったそうです。この噺には落語の大切な要素がギュッと濃縮されているそうです。小燕枝師匠、あまりいじくらない本寸法の『道灌』を、滔々と聴かせてくれました。

続いて高座にあの新しい釈台が備えられ、宝井琴柳先生の登場です。今日の演目は、『幡随院長兵衛・芝居の喧嘩』です。初めて聴く根多で、これも講談の楽しみでもあります。後で調べたら、落語根多にもなっていました。

幡随院長兵衛は実在人物で、江戸時代前期の俠客です。本名は塚本伊太郎というそうです。子分も3000人いたということで、国定忠治や清水次郎長の元祖というべきですね。

この「芝居の喧嘩」という噺は、実話ではないようですが、実際に出てくる旗本奴の水野十郎左衛門とは本当に喧嘩立ち回りをしたそうです。いかにも江戸町人が喝采をしそうな男伊達でした。そんな史料解説も入れながらの一席でした。

仲入りがあって最後が桂藤兵衛師匠の『お札はがし』、これは三遊亭円朝作の『牡丹灯籠』の一節です。十年ぶりに高座に掛けると言っていました。

藤兵衛師匠の「お札はがし」は他の師匠方と流儀が違う。師匠の師匠である先代林家正蔵が、一朝老人から口伝で教わったものを継承しているということです。ちなみに他の流儀というのは、円朝の口述記録を元に話を組み立てている人が多いそうです。桂歌丸師匠もそうですね。

藤兵衛師匠のはいかにも落語調。背中がゾクゾクしてくるような怪談調ではありません。これも流儀の違いからくる味付けの違いなのかな?

そしてこの物語の展開で、100両の金に目が眩んで、主人の新三郎を裏切った事から友蔵夫婦の人生が狂ってゆく。まさに円朝のドロドロした人間模様を予告しながら、一席を終わりました。予告と言っても、藤兵衛師匠の「牡丹灯籠」はこれでおしまい。続きの氣になる人は、他の演者のを聴くと良いでしょう。

ってな具合で、ハネたのは16時少し回ってました。外に出るとまだクソ暑い。観客は涼しい開場に未練を残しながら、帰りのエレベーターをまってたのでした。

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