「あったか落語ぬくぬく」兼好・鯉昇・市馬 成城ホール 10月29日(水)

1029attakanuku01このところすっかり秋が深まり、朝晩寒くなってきました。そんな今日この頃にうってつけのタイトルの落語会、「あったからくご・ぬくぬく」とはよく命名したものです。ところが前回は7月末にやっている、それでもあったか落語なのです。「ひんやり落語・さむざむ」なんてものではありません。

別にどうでもよいのだが、出演者は柳亭市馬師匠、三遊亭兼好師匠、瀧川鯉昇師匠。これは固定所属団体の違う3人が集まった会なのです。場所は成城ホールでした。

開場時刻の18時半はもう夜の帳の中。入場して座ったのが前から6列目の真ん中。丁度良い席でした。あとは開演を待つのみ。

1029attakanuku021029attakanuku03開演して開口一番は、瀧川鯉毛さん。こいけと読むそうで、鯉昇師匠の12番弟子と言っていました。声はいいのだがまだ江戸弁が馴染んでないようです。でも声は本当にいい。しっかりと響きます。演目は『饅頭こわい』でした。

続いて柳亭市馬師匠です。旅の話から入って、江戸っ子の二人組が上方見物。えっ、つい先日彦丸さんのを聴いた「兵庫の鮫講釈」かなと思ったが、兵庫まで行ってない。京都の伏見です。演目は『三十石』でした。

この根多は三十石船の周囲で起こる様々な光景を描写していて、上方の噺家さんの多くはは米朝師匠の展開で演りますね。でも江戸落語では録音に残ってる圓生のは趣向が違いました。どっちで演るのかな?聴いていたら話しの展開は米朝流でした。

これまで江戸落語での『三十石』は聴いたことがなかった。市馬師匠のが初めてでした。そしてこの噺では船頭の歌う舟歌がでてきます。

そこで市馬師匠のご自慢のノドをたっぷり聴かせてもらいました。鳴り物も入り、下座から掛け声も入るということで、上方流の演出たっぷりの『三十石』を楽しませてもらいました。

次は三遊亭兼好さんです。ガラリと空気が入れ替わります。マクラでは最近の政局。どうも小渕優子さんを贔屓しているようなのです。その前は小保方晴子さんだったそうです。気持ちはよくわかります。同じ気持ちを共有です。

そして本根多は一転して『干物箱』。こうまでも本根多とは関係ない話を振っておきながら、いきなり道楽息子の若旦那の話。でもそこに違和感を感じさせないのが兼好さんの話術というものでしょうか。くすぐりもたっぷり、笑いの多いひと時でした。

仲入りがあってあと一人、瀧川鯉昇師匠です。幕が開いて、出てきて、ゆっくりと座布団に座って、おもむろに頭を上げて、ぐるりと会場を見回して、暫しの沈黙。会場から散発的な笑い。

ようやく話し始めたのが、おとぼけネガティブトークで笑いを取るスタイル。もうすっかり鯉昇師匠の掌に乗ってしまいました。本根多ではお江戸で木枯らしの吹く寒い夜の、町方の見回りのお役目。今日の演目はどうやら『二番煎じ』のようです。

後半で瓢に入れた酒、猪の肉と鍋。いやあ飲んで食べて温まりたいという気分にさせてくれました。まさにあったか落語ぬくぬくそのものでした。

1029attakanuku04終演は21時を大きく回ってました。このあったか落語の趣向もまだまだ続きそうです。

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